うそうそ 畠中恵
うそうそ 畠中恵
しゃばけ、ぬしさまへ、ねこのばば、おまけのこから続くひ弱な若だんなシリーズ第5弾。
長編。
若だんなは旅に出る。
出てすぐに、いつも一緒の兄やたちがいなくなる。
心細いったらありゃしない。
慣れって怖いよね。
いつも一緒で必ずどんなことがあっても若だんなを守ってくれるはずの、仁吉と佐助がいないってだけで不安なんだから。早く早く出てきてくれぃと読み進む。
この本もやっぱりテーマは人の心の弱さ。
お金があって守ってもらえて安穏としていてもいいはずなのに、自分しかできないことを探してしまう。存在意義ってやつだね。若だんなも姫もそこに居るだけでいいのに。みなの足かせになっているじゃないかと怯えてしまう。大きな世界あっての自分の世界なのに、自分の世界を守るために大きな世界を犠牲にしようとする。自分の目の前にいる大切な人のために、誰かの大切な人を足蹴にする。
みなの大切なもの、自分の大切なもの
立ち位置はどこで目の位置はどこなの?
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