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2008年6月21日 (土)

ちんぷんかん 畠中恵

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ちんぷんかん 畠中恵

待ちに待ったしゃばけシリーズ第6弾

しゃばけぬしさまへねこのばばおまけのこうそうそまで読んで、幸せで次が楽しみでやっと手にしたちんぷんかん

もういきなり若だんなってば死の淵よ。
あぁやばいやばいシリーズが終わっちまう。
若だんなは誰の力もってまぁ下界では兄やたちが必死で手を尽くしているのだけどもさ、まぁ誰の力も借りることなく帰ってくるのよ。こちら側に。若だんなはさ、死がとても身近にあるんだよね。でも死にたくないかっていやぁそうでもない。自分自身の分ってもんをわきまえていなさるんだね。近しいヒトとのわかれ、それが死であっても、ただ所が変わるだけであってもとても寂しい。だけどずっと一緒にいられるから幸せってもんでもないんだよ。去っていく者も残される者も等しく哀しい。哀しいけれどそれが順番だし、道理ってもんなんだよね。

わたくしは義理父にしつっこく延命治療がいらないならそれを文書にして提出しろとせまっておる。義理母や義理弟や我が夫と要らぬけんかはしたくないのでな。だが愛する我が夫がたとえ文書で提出しておったにしろ、もしまだ体があたたかく眠っているように見えるのならわたくしは機械をはずせないであろうよ。拒んで拒んで夫が夢枕に立って楽にさせてくれよというのを待つだろうよ。わたくしは父や母や夫や子の実体がこの世からなくなるのはいやなのだ。触りたいのだ。2次元でなく3次元に話しかけたいのだ。思い出なんて、すぐあやふやになってしまうのだ。わたくしの記憶力なんてないに等しいのだよ。でも、若だんなはそれはいけないことなんだと思うよとわたくしに教えようとしているのだ。

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